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更新日付:2021年10月1日 / ページ番号:C018329
日本人女性の約9人に1人が乳がんになると言われており、女性がかかるがんの中で一番多いのは乳がんです。乳がんによる死亡率を減らすためには、早期乳がんの検出に有用とされているマンモグラフィ(乳房専用のX線撮影)による乳がん検診が有効と考えられています。
さいたま市では、40歳以上の女性を対象として乳がん検診を実施しています。12月以降は医療機関の予約が混み合ってきますので、余裕をもった受診をお勧めします。(詳しくは、がん検診等のご案内のページをご覧ください。)定期的に乳がん検診を受けましょう。
また、検診で異常がなくても、自己触診(セルフチェック)は定期的に行いましょう。「今までになかったしこりや硬さがある」、「赤褐色の分泌物がある」などの場合は、検診ではなく医療機関を受診してください。
早期発見のために大切なもう一つの方法は、乳がんのセルフチェックです。
乳がんでは、多くの場合、乳房の中に硬くて痛みのない小さなしこりができています。このしこりに早く気づこうと自分で調べるのが「セルフチェック」です。
毎月、生理が始まって1週間後あたりで乳房がやわらかくなった時期にチェックしましょう。また、閉経後は日にちを決めて行ってください。毎月自己触診をしているうちに自分の乳房の普通の状態がわかり、異常を早く見つけられるようになります。
少しでも異常があったら、ためらわず専門医の診察を受けましょう。
乳がんセルフチェックの方法や乳がん体験談は下記ダウンロードファイルよりご覧ください。
乳房は、乳腺と脂肪からできています。マンモグラフィ検査では、乳腺は白く、脂肪は黒く見えます。脂肪と乳腺の割合は人によって違っています。乳腺が多い「高濃度乳房」では、マンモグラフィで白が多くなるので、白くうつる「がん」は発見しにくいと考えられています。
乳房は、主に乳腺と脂肪から成っています。撮影されたマンモグラフィをみると、白い部分と黒い部分がありますが、白い部分が乳腺、黒い部分が脂肪を示しています。白い部分(乳腺)が多いほど、乳腺濃度が高いことになります。乳房の構成は、乳腺と脂肪の割合や分布によって、『極めて高濃度』、『不均一高濃度』、『乳腺散在』、『脂肪性』の4つに分類(上図)されていて、前者2つを高濃度乳房と呼んでいます。年齢の若い方ほど、高濃度乳房の割合が多くなります。高濃度乳房は、病気ではなく体質です。
高濃度乳房では、そうでない場合に比べて乳がん(白く写る)が見つかりにくいと考えられており、マンモグラフィ検診の弱点となっています。また、乳房の構成と乳がん発症リスクに関しては、日本人を対象としたデータはごく限られたものしかありませんが、欧米のデータによると、高濃度乳房の人は脂肪性乳房の人と比べると乳がんになる可能性がわずかに高くなると報告されています。そこで、高濃度乳房に対する対策について検討されていますが、以下の問題点が指摘されています。
マンモグラフィを見たときに、高濃度か高濃度でないかの区別が難しい場合もあります。灰色を白に近い灰色か、黒に近い灰色とするかは、明確なものではありません。そのため、医師によってその評価が異なりがちですし、同じ医師でもそのマンモグラフィをみた時に評価が変わることさえあり得ます。
一般に超音波(エコー)検査が普及していますが、その有用性についてはわかっていません。国内でJ-STARTという大規模な臨床試験が進んでいて、40代女性に対して、マンモグラフィ検診に超音波検査を追加した場合の効果について検証しています。その結果、超音波検査を併用した方が、より多くのがんを発見できましたが、がんではない良性のしこりも多く見つけてしまう結果となりました。真の目的である死亡率減少効果がわかるのは、まだかなり先になります。
保健福祉局/保健所/地域保健支援課 健康支援係
電話番号:048-840-2214 ファックス:048-840-2229
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